バイオトイレとコンポストトイレの違い、メリット、デメリットは?

目次

コンポストトイレとバイオトイレの違い、それぞれのデメリットを紹介!

バイオトイレとコンポストトイレはどちらも、おがくずなどのコンポスト基材の中で好気性微生物によって分解・処理するトイレです。バイオトイレの方は、大きめの撹拌槽で、電気を使って便と尿を同時に、撹拌・乾燥で処理するのに対し、コンポストトイレの方は、電気を使わない場合、便だけを撹拌槽で手動により撹拌、処理し、尿は撹拌槽に入らないようにして専用タンクに貯めます。従いまして便の処理と別に、尿の処理も必要になります。

コンポストトイレとバイオトイレのメリット、デメリットを表にしました

バイオトイレは、電気で撹拌・乾燥しし尿を処理するので、家庭用から公共施設のトイレまで幅広く対応できます。一方、コンポストトイレは手動で撹拌器を回すため、少人数用、家庭用になります。両方を比べるのは無理がありますが、あまり知られていないコンポストトイレを理解していただくためとご理解ください。

バイオトイレのメリットとデメリット

メリットデメリット
電動式バイオトイレ便と尿を同時に処理できる全体が大きく、設置に改修費用が掛かる
電動式で半自動故障するとメーカー修理になる
撹拌・乾燥が確実に出来る停電になると使えない
メーカーが多く選択範囲が広い電動化の付加価値で販売価格が高い

コンポストトイレの メリットとデメリット

メリット デメリット
コンポストトイレ 便だけの処理で本体はコンパクト タンクに溜まった尿の処理が煩わしい
電気がなくても使える コンポスト化に時間がかかる
手動式でシンプル、故障の可能性低い 手動で撹拌するので煩わしい
撹拌の状態が把握しやすい 撹拌槽に尿が入るとコンポスト化ができなくなる
自作できる 価格設定が高い輸入モノもある
機械設備が少ない分、販売価格は低い

尿の処理はコンポストトイレの一番のデメリットです

一人一日、およそ1リットルの尿をします。 タンクに貯まる尿の目安は、 タンクの大きさを20リットルとすれば、一人の場合20日で20リットル、4人家族であれば5日で一杯になります。使用人数が多くなれば、処理は大変だと思います。しかし、費用はかかりますが楽な処理方法もあります。

4つの処理方法

1 尿を5倍から、10倍、水で希釈して畑に撒く。撒く量は、100から200リットル 撒くことになります。100平米程度の畑が必要かもしれません。
2 コンポスターに枯れ草、生ゴミを入れているところに、コンポストトイレのコンポスト と一緒に尿も入れる。希釈せず入れられるので、大きいコンポスターであれば、毎日入れ るのも大丈夫かと思います。無理な場合、畑に撒くことになります。
3 尿だけを市町村のし尿回収に依頼する方法です。定期的に回収してもらう方法と、 タンクが一杯になれば依頼する不定期の回収方法があるようです。500リットル程度の 農業用タンクを使用した場合、100リットル1千円とすれば、500リットルで5千円です。なお、既存の便槽を尿専用のタンクに使用されればタンクの購入費用は不要です。
4 敷地が広い場合、生活排水と一緒に土壌浸透処理をする方法があります。できれば、浄化槽を設け生活排水と一緒に処理するのが一番いいと思います。

撹拌しない、おがくずを用を足した上に振りかけるコンポストトイレもあります

おがくずは水分の吸収性がよく、消臭性、抗菌性もあり、そしてもみ殻と並んで無料で手に入るコンポスト基材です。用を足した上に振りかけるのに利用するコンポストトイレとして、おがくずを備蓄しておくのもオススメです。おがくずなどのコンポスト基材を用を足した上に振りかけるコンポスト投下式トイレをご紹介します。

おがくず投下式トイレの天板にはおがくずを投入するところが便器両端にあります。まず、左手側の扉を開け、おがくずを投入します。
格納ボック天板の左手側投入口からの投入

用を足したあと便器下に設けてあるコンテナをロープで引き寄せ、便の上におがくずを振りかけます。

便器両端にある、おがくずを投入するところが反対側に移動し、右手側の扉を開け、おがくずを投入します。
格納ボック天板の右手側投入口からの投入

次に使用するときは、反対側のロープでコンテナを引き寄せ扉を開け、同じ用におがくずを振りかけます。

天板の下に、おがくずを入れるコンテナが収納されています。
天板の下には、おがくずを入れるコンテナ

収納ボックスの中でコンポストを収容するコンテナが便器両側の投入口を行き来します。

コンテナの中に投入口から投下したおがくずが貯まります。便器両端から投入しますので、おがくずの山が2個できます。
コンテナの中には貯まったおがくず

おがくずは2箇所に貯まりますが、収納コンテナが行き来することで平均化します。

こまらんeトイレは撹拌器でコンポスト化、4つのパーツで構成されています

こまらんeトイレは電気、水道がなくても使えるコンポストトイレです。
撹拌槽内のコンポスト基材に落ちた便は、撹拌器を手動で回すことで、コンポスト基材に混ざり分解が進みます。
撹拌槽を収納する内側ケース、内側ケースを収納する本体ケース、本体ケースに載せる便器から構成されます。

撹拌式のコンポストトイレの本体ケースです。役割は、便器からの尿を受け側面の配管から本体背面の屋外に出します。後方の排気装置からは撹拌槽の二酸化炭素と水分を廃棄します。

本体ケース

本体ケースに前側に尿受け皿、側面に尿配管、後部に排気装置を設置し、ケース内に断熱材を設けています。
本体を固定する際は、ケース底面の四隅をビス固定します。

本体ケースの次に、内側ケースを設けてあります。役割は保温効果と、撹拌槽の固定です。

内側ケース

本体ケースの上に内側ケースを設けています。
ケースを二重にすることで保温効果を上げています。
撹拌槽を加温する場合、内側ケースに保温マットを入れます。

内側ケースの上に撹拌槽が配置されます。50W型の場合、横向きの撹拌器が2連付いています。

撹拌槽

撹拌槽で発生する炭酸ガスは側面の吸入口から出て、
本体ケース後部に設置の排気装置で屋外に排出されます。
コンポスト基材は機種によって入れる量がことなります。
目安として、撹拌器の横棒が見えなくなる程度まで基材を入れて下さい。

大小分離の便器で、便は撹拌槽に、尿は前側の穴から本体ケースの尿受け皿に入ります。

大小分離の便器

便器底の開口部には扉が付いています。用を足す時にハンドルレバーを上げて扉を開けます。小便のときは撹拌槽に入らないよう扉を閉めたまま使用します。
便座は大型サイズまたは、兼用サイズになります。
画像は暖房便座ですが、温水洗浄便座も設置可能です。

コンポスト基材と微生物基材

こまらんeトイレでは、ピートモス(pHを調整したもの)、バーミキュライト(軽石を粉砕したもの)、籾殻くん炭の3種の基材と、分解酵素であるバイムフードという促進剤の使用を推奨しています。理由は撹拌槽に入れて撹拌する場合、ハンドルの負荷が少ないこと、比較的安価に入手できること、そして堆肥として利用しやすいことです。

使用するコンポストは3種類です。ピートモス、バーミキュライト、そしてもみ殻くん炭です。50W型の場合22リットル程度入れて使います。

コンポスト基材の成分

こまらんeトイレに使用するコンポスト基材は、ピートモス、バーミキュライト、そして籾殻くん炭の3種の基材です。を撹拌槽に投入し、水分を補給します。

分解が悪いときは微生物基材として、酵素剤を少量入れます。

微生物基材について

微生物基材は便自体に多くの微生物がいますので、微生物基材の投入は不要と言われていますが、酵素成分の促進剤で大便の分解が進みますので冬場など活性が落ちるとき使用します。

まとめ

バイオトイレとコンポストトイレ、どちらを選ぶか迷われている方も多いのではないでしょうか。バイオトイレは電気で撹拌・乾燥しますので、コンポスト基材の交換もコンポストトイレの交換より少なくて済みます。ただ、撹拌槽が本体に固定されているので、コンポスト基材の交換時、撹拌槽からコンポスト基材を取り出すのが大変と聞きます。また、大災害などでライフラインが途絶した場合、使えなくなるのも忘れてはいけないと思います。そう考えると、一台目をバイオトイレ、2台目はコンポストトイレがいいのではないでしょうか。この記事が選考の参考になれば幸いです。

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