コンポストトイレに使用するコンポストは、どんな基材を使いますか?

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コンポストトイレは、おがくずより軽く、土に近い基材がベターです!

コンポストトイレに使われるコンポスト基材(撹拌槽に入れて大便を分解する基材)は木質系が多いと思います。
バーク堆肥のように材木を粉砕したチップ状のものとノコギリのおがくず、そして腐葉土があります。
コンポスト基材にするなら、落ち葉(有機物)などの栄養源を空気中の酸素で酸化、分解してくれる好気性の微生物が混ざっている腐葉土が理想のように思います。
ご自分でコンポスト基材を作られる場合、腐葉土のみであれば、撹拌しにくく、空気の通りもわるいので、おがくず、または籾殻に腐葉土を混ぜて使われてはいかがでしょうか。

3種の基材を使用する理由は

理由は撹拌槽に入れて撹拌する場合、ハンドルの負荷が少ないこと、比較的安価に入手できること、そして堆肥として利用しやすいことです。
ピートモスは、ミズゴケやスゲなどの植物が堆積して作られた泥炭(ピート)を乾燥させて細かく砕いたものです。酸性度が高いので、好気性微生物を活性させるため基材の酸性度を有機石灰で調整したものを使用します。
バーミキュライトは、蛭石を高温で焼成した無菌の土壌改良材です。 多孔質で非常に軽く、保水性・通気性・保肥性がありしかもpHも中性なので、土壌に相性がいい基材です。
もみ殻くん炭は、脱穀したときにでるもみ殻を低温でいぶし、炭化させたものです。炭ですので吸臭作用があり、日本の土壌に必要なアルカリ性基材です。

撹拌槽に入れるコンポスト基材、ピートモス、バーミキュライト、もみ殻くん炭です。
左側からピートモス、バーミキュライト、そして籾殻くん炭になります。
入れる量は、撹拌器のシャフトが見えなくなる程度で十分です。

微生物を活性させる酵素剤の役割は

コンポスト基材を作り始めた当初は農業用の微生物が入った土壌改良材を使用していましたが、扱いやすいバイムフードという酵素材を使用しています。微生物は有機物を分解するのですが、分解は微生物が出す分解酵素によるもと言われています。使用方法は、分解が進む時期は使用せず、分解が悪くなる冬場などは2週間に一度など、定期的に少量(50グラム程度)使用します。

微生物基材は分解が悪くなる時期に使用します。使用量は1回50g程度で十分です。
撹拌槽内に3種の基材、水分、分解を促進する酵素基材

微生物によるコンポスト化には6条件が必要です

コンポスト化の6条件コンポスト化の主役は好気性微生物です。コンポスト化をうまく進めるためには、好気性微生物の活性を促す適正な環境条件を整えることが必要です。その条件は、①栄養源、②水分、③空気、④微生物、⑤温度、⑥堆肥化期間です。

コンポスト化に必要な栄養源

大便は分解しやすい有機物です。これが堆肥化の微生物の栄養源となります。

コンポスト化に必要な水分

便の水分割合は約 80 %で、堆肥化の開始時は、通気性を良くする必要があります。

コンポスト化に必要な空気

堆肥中の微生物に空気を送ることが重要です。いわゆる撹拌作業です。

コンポスト化に必要な微生物

便1g中には、1,000 万~1億個の多種類の微生物が生きています。本来、食物などが発酵したり腐敗したりするには 100 万個の微生物がいれば十分なので微生物を外から添加する必要はありません。好気性微生物が活動しやすい条件を整えることが重要です。

コンポスト化に必要な温度

微生物の活性には温度が重要です。夏場はよく分解しますが、気温が低下する冬場は分解は進みにくくなります。

コンポスト化に必要な堆肥化期間

堆肥として使用する場合、すぐに施肥するのは植物にはよくありません。堆肥化期間を概ね3ヶ月程度、木質物との混合物の場合、6ヶ月以上と言われています。

まとめ

便自体に栄養源、水分、微生物があるので、コンポスト基材の役割は、微生物に必要な空気、微生物を活性させる温度、コンポスト化をすすめる環境の提供です。コンポスト基材がコンポスト化をすすめる環境の提供ということから、注意することは撹拌槽内のコンポスト基材が、水分過多にならないようにする、基材が酸性にならないようにする、温度が低温にならないようにする、十分な換気をすることが重要です。そして、冬場など、微生物の活性が低下する場合、酵素剤を使用して活性を促して下さい。

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